Quantcast
Channel: 愛鳥写真家おぴ~とうもと
Viewing all articles
Browse latest Browse all 2095

新型コロナウイルス感染症にイベルメクチンが効果を発揮

$
0
0

鳥飼いなら疥癬薬で馴染み深い「イベルメクチン(Ivermectin)」が新型コロナウイルスの増殖抑制に大きな効果があることを豪州メルボルンにあるモナシュ大学の研究チームが発表(2020年4月4日)しました。

この実験では新型コロナウイルスのRNAが24時間後に93%,48時間後には99.98%減少したとされています。

The FDA-approved Drug Ivermectin inhibits the replication of SARS-CoV-2 in vitro

 

イベルメクチンとは2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した北里大特別栄誉教授の大村智博士が発見した物質を元に創られた抗寄生虫薬です。

大元は掛川花鳥園から遠からずの静岡県伊東市川奈にあるゴルフ場付近で採取した土壌から発見された線虫類などに有効な有機化合物(エバーメクチン)。

エバーメクチンは細菌や真菌などには抗菌活性を示さず、寄生虫(鉤虫、回虫、肺線虫、糸状虫などの線虫類)やダニ、ハエの成虫や幼虫などの節足動物に、ごく少量で強い殺虫作用があります。

これを薬として改良したものがイベルメクチンで、1981年から動物薬として世界中で販売されています。

人間用では特に途上国での熱帯病に絶大な功績があり、それが薬の開発としては極めて珍しいノーベル生理学・医学賞の受賞に繋がっています。

薬には莫大な費用が掛かりますが、大村智博士は特許を放棄しており、製造元のメルク社はイベルメクチン(商品名メクチザン)をWHOに無償提供しているのも大きな理由でしょう。

また、イベルメクチンはデングウイルスやHIVウイルスのタンパク質生成を阻害することも確認されています。

新型コロナウイルスの治療薬として現時点の本命は富士フイルムのファビピラビル(アビガン)とギリアドのレムデシビル、ほかにも臨床試験中は幾つかあり、コストが掛かろうが大いに期待されます。

一方イベルメクチンは世界中で長年使われてきた実績のある薬なので、生産ラインも確立されており、各国の薬事申請承認の過程を簡略化出来るかもしれないこと、そしてコストが圧倒的に低いためWHOが途上国にばら撒ける期待もあります。

話がそれていますが、今回の研究発表についての詳細は専門家が詳しく解説されている記事が幾つもあるので、関心があればそちらが面白く読めると思います。

google “イベルメクチン 新型コロナウイルス 大村智”

google “イベルメクチン コロナ”

google “イベルメクチン 大村智”

など適当にキーワードつけて検索すれば出ます。

飼い鳥への新型コロナウイルスとしてはー

飼育動物では数匹の犬や猫、ニューヨークのブロンクス動物園のマレートラなどが新型コロナウイルスに感染したと報じられています。

飼い鳥の新型コロナウイルス感染は現在のところは無く、鳥類もコロナウイルスには感染するとはいえ、よほど意図的に感染させようとしなければ無さそうに思いますが、もしその時があるとすれば疥癬薬のイベルメクチンがまさかの活躍をするかもしれませんね。

とはいえ飼主も愛鳥もそういった自体になりませんように、、、

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 2095