青い腹の希少種、アオハラインコ。
Psittacoidea Psittaculidae Triclaria malachitacea 属名:Triclaria アオハラインコ属 単属 学名:Triclaria malachitacea 英名:Blue-bellied Parrot / Purple-bellied Parrot 和名:アオハラインコ Size:28cm 110-115g 性差:♂の腹は青色で丸い尾先の性的二型 原産:ブラジル南東部の大西洋側森林地帯 RED-List
腹の色で名付けられた腹色インコには、赤腹,白腹,青腹の3色がいて、まさにフランス国旗のトリコロールカラーです。
赤腹は、アカハラインコではありませんが、アカハラワカバインコ、アカハラハネナガインコ、アカハラウロコインコの他にも複数。
白腹は、ズグロシロハラインコ、シロハラインコのカイクー2属5種。
青腹は、他に仲間もいない1属1種のアオハラインコ属アオハラインコのみ。
なお、青いのはオスだけの性的二型で、メスは全身緑色です。
実際の印象は青というよりは青紫ですが、英名も別称では「Purple-bellied Parrot」です。
アオハラインコの学術上の登録者はアオコンゴウインコと同じくドイツ人のスピックス博士と助手の鳥類学者ワーグラーによるもので、ドイツ語名でも「Blau bauch papagei」青い腹のインコです。
大きさはコガネメキシコが遠からずといった印象で、体重も平均110gなら似た感じ。
アオハラインコの原産はブラジル南東部の大西洋側森林地帯の低地で、この辺りを生息域にするインコたちは軒並み見ることさえ難しい希少種も多くいます。
ヒガシラインコ,ブドウイロボウシインコ,コガネオインコ,セグロイロオインコ,アオマエカケインコなどなど
この周辺はサンパウロやリオデジャネイロなど大都市化した地域でもあり、周辺の森林もバナナなど栽培作物や燃料木材での伐採などで大きく開拓されているので必然ではありますが違法開拓も多いようで、アオハラインコが巣を作るのに適した低地の椰子の木が茂る場所は90%以上が喪失して断片化も増しているとされています。
一部地域では安定しているようですが、2km単位という生息密度が低い生態のために保全活動も実施しにくいようです。
繁殖期だけ呼び合う程度の静かで大人しいインコとされていますが、2kmも離れるのは縄張り争いは激しいのでしょうか。
アオハラインコのサイテスII類とはいえブラジル法の保護対象で流通はなく、あれば非常に貴重で高額なインコです。80年代のオランダ便までは渡っていて繁殖もある程度は出来ているようですが、近年でもIBAMA(イバマ|ブラジル自然保護省)の密漁押収個体には掲載されています。
アオハラインコを再び自分が見れるかどうかわからないだけに、良い感じの正面ペア写真のピントを外してるとはかなり残念な…